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CPU は PC の頭脳に当たる部分のこと。
一昔前までは、CPU といえば Intel が一般的でしたが、近年では AMD 製品も徐々に普及しており、日本国内のシェア数も2019年には Intel に並びました。
現在の日本の CPU 市場を見ると、Intel の代表格である Core i と AMD の代表格である Ryzen の二強と言えます。
個人も企業も、Ryzen か Core i どちらを選択すればいいのか迷っている状況です。
例えば、マイクロソフトが出している PC の Surface シリーズは、従来まで Intel 製の CPU を採用し続けていましたが、2019年に発売されたSurface Laptop 3では、13inch モデルは Intel の Core iシリーズを、15inch モデルでは AMD の Ryzen を採用しています。
そこでこの記事では、AMD Ryzen と Intel Core i の2つの CPU について、違いやそれぞれのメリットデメリットを解説していきます。
- AMD RyzenとIntel Coreの比較(価格/性能/相性)
- それぞれのメリット・デメリット
- どちらを選べばいいか、選び方について
用途別おすすめのCPUは「こちら」の記事をご覧ください。
AMD Ryzen と Intel Core i の簡単比較
まずは価格面、処理性能面、相性面について Ryzen と Core i について簡単に比較した結果が以下の表です。
AMD Ryzen | Intel Core i | |
価格面 | 〇 | △ |
処理性能面 | 〇 | △ |
相性面 | △ | 〇 |
それぞれの項目について詳しく解説していきます
価格面での比較
価格については若干ですが、Ryzen の方が安価な傾向にあります。
以前は AMD 製品は圧倒的に安かったのですが、Intel の最新である第10世代の Core i シリーズは価格が下げられました(なお、2020年10月現在Ryzen の最新世代は第3世代です)
また、Ryzen は品薄になることがあり、時期によっては価格が少し上がることがあります。
そういった理由より、以前は開いていた価格差も2020年10月現在では、わずかとなっています。ただ、CPU単体ではなくIntel搭載PCとAMD搭載PCだとまだまだAMD搭載PCのほうが安い傾向にあります。
以下が具体的な参考価格です。時期や販売元によって多少の変動があるので、あくまでも参考値として見て下さい。
なお、処理性能面に多少の違いはありますが、わかりやすいようにRyzen 9 の対抗馬は Core i 9、Ryzen 7 であれば対抗馬は Core i 7 としています。
AMD Ryzen | Intel Core i |
---|---|
Ryzen 9 3900X:60000円 | Core i 9 10900K:66000円 |
Ryzen 7 3800X:45000円 | Core i 7 10700K:47000円 |
Ryzen 5 3600X:30000円 | Core i 5 10600K:32000円 |
Ryzen 3 3100:11500円 | Core i 3 10100K:14000円 |
処理性能面での比較
全体的には Ryzen の方が処理性能面では有利です。
処理性能の比較は、マルチスレッド性能とシングルスレッド性能を見てきます。
『マルチスレッド性能』
動画のエンコードなどの重い作業や複数の作業を並行して行う時に関わる性能
『シングルスレッド性能』
ブラウジングなどの軽い作業をいかに早くこなすかということに関わる性能
シングルスレッド性能では、 Ryzen も Core i も差は小さいのですが、マルチスレッド性能では Ryzen の方が優れていると言われています。
ただし、ゲームや動画編集で必要な高性能 GPU と連動する性能については Intel の方が高いです。
つまり、ゲーミング用途の場合、ゲーミング性能は Core i に軍配が上がります。
その他の点で言えば、消費電力や CPU を冷却するための付属クーラーの点でも Core i よりもRyzen の方が優れています。
相性面での比較
価格面と処理性能面だけを見ると Ryzen に軍配が上がります。
しかし、他のソフトとの相性面を考えた時には Intel の製品のほうに軍配が上がります。
従来まで、ゲームを含め様々なソフトが Intel に最適化されるように作られていました。
AMD のシェア数が近年伸びてきたとはいえ、それまでは Intel製のものが圧倒的に多かったためです。
そのため、使うソフトやゲームによっては Intel製のものの方がバグなどのストレスなく動きます。
どんなソフトでも安心した動作を求めるのであれば、 AMD製のCPUよりもIntel製のCPU の方が良いと言えます。
AMD Ryzen のメリット・デメリットと選ぶべき人
Ryzen のメリットはコストパフォーマンスに優れているというところです。
ただし、相性という点においては、ソフトによって正常に動作しない懸念が完全に拭えないのがデメリットです。
これらを踏まえ、以下のような人は Ryzen を選ぶほうが満足感が得られる可能性が高いです。
- PC を何のために使うか目的がはっきりしている人
- 価格を抑えた PC が欲しいライトユーザー
RyzenはPCを何のために使うか目的がはっきりしている人におすすめ
PC を使う目的がはっきりしている場合は、必然的に必要なソフトも決まっていますよね。
例えば、セカンド PC やサブ機などは、用途がはっきりしている場合が多いのではないでしょうか。
ソフトが、Ryzen で問題なく動作することが事前に確認できれば、Ryzen を選ぶ方が安価で処理性能が高いためおすすめです。
Ryzenは価格を抑えたPCが欲しいライトユーザーにおすすめ
繰り返しになりますが、 Ryzen の方がコストパフォーマンスが優れています。
「なるべく安く自作パソコンを組み立てたい」、「なるべく価格を抑えた PC が欲しい」といった場合は、CPU は Ryzen のものがおすすめです。
ただし、ゲームをする可能性があったり、特殊な用途があったりする場合は、次に紹介する Core i の方が安心ではあります。
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Intel Core i のメリット・デメリットと選ぶべき人
Core i の最もなメリットは、ゲームを含めてあらゆるソフトが正常に動作する安心感と信頼性がある点です。
ただし、コストパフォーマンスという点においては、Ryzen よりも若干劣るのがデメリットです。
これらを踏まえ、以下のような人は Core i を選ぶほうが満足感が得られる可能性が高いです。
- ゲーミング PC として活用した人
- プロ仕様のソフトまでマルチに使えるPCを求めている人
Core iはゲーミング PC として活用したい人におすすめ
ゲームを主な目的とする場合は、やはりゲーミング性能が高い Intelを選ぶべきです。
ただ、Core i3 はゲームを行うには CPU の性能として十分とは言い難いため、Core i5 以上を選択することをおすすめします。
Core iはプロ仕様のソフトまでマルチに使えるPCを求めている人におすすめ
今後の PC の活用の幅についてまだ定まっていない人は Core i を選んでおく方が安牌です。
「とりあえず最初の一台」として PC を購入する場合は、今後幅広く使う可能性があるので、 Core i を選んだほうが後々後悔することになる可能性は低いかもしれません。
Intel CPUの種類について
最近ではRyzenのCPUも人気ですが、CPU 業界を最先端で牽引してきたのは間違いなくIntel。
そんなIntelの主なCPUは以下の通りです。
- core i
- celeron
- pentium
core i
Intelの主力ブランドであるcore iシリーズには、
- core i3
- core i5
- core i7
- core i9
があります。
数字が大きくなるほど、コア数も増え、クロック周波数も高くなります。
現在1番スペックの高い製品は「core i9」であり、性能が高い分値段も高価です。
しかし、高スペックなPCが欲しいという方は、処理能力を考えて、最低でも「core i7」を選んでおくのがベターです。
celeron(セレロン)
celeronは、お手軽な価格のCPUが欲しいという方向けの製品です。
1万円以下で購入することができ、重い動作処理は得意とはしませんが、家庭用にネットを見たり、メールをしたりする用途であれば十分ストレスなく使用することができます。
pentium(ペンティアム)
こちらは先ほど解説したceleronの上位モデルとなっています。
よって、性能もcore iシリーズには劣りますが、celeronよりも充実したスペックとなっています。
価格もceleronより少々値段は上がりますが、ネット閲覧以外で事務作業などを行う際には、こちらのpentiumを採用することをおすすめします。
ちなみに他にも『Atom CPU』などありますがほとんどみないので省略です。
AMD RyzenとIntel Core i まとめ
この記事では《『CPUの違いをガッツリ解説』AMD RyzenとIntel Coreはどちらを選ぶべきか【比較】》についてまとめてきました。
CPU 市場を二強で争う AMD Ryzen と Intel Core i について解説してきましたが、サクッとまとめると、
AMD Ryzen のメリットは、コストパフォーマンスが優れているということに対して、Intel Core i のメリットは、ゲームを含め幅広い用途で活用できるという点です。
Ryzen のデメリットであった相性面については、Ryzen が普及したことによって、今後のアップデートで改善されていく可能性が非常に高いです 。
また、Intel も近年は価格を抑えてきているので、Ryzen に遅れをとっていたコストパフォーマンスの面も徐々に差がなくなりつつあります。 どちらも今後が注目です。
目的や用途によって、自分に合った CPU を探してみてくださいね。