記事内に商品プロモーションを含む場合があります
最初に、CPU は PC の頭脳に当たる部分のことを指します。
一昔前までは、CPU といえば Intel が一般的でしたが、近年では AMD 製品も徐々に普及しており、日本国内のシェア数も2019年には Intel に並びました。
現在の日本の CPU 市場を見ると、Intel の代表格である Core i と AMD の代表格である Ryzen の二強と言えます。
そこでこの記事では、AMD Ryzen と Intel Core i の2つの CPU について、違いやそれぞれのメリットデメリットを解説していきます。
- AMD RyzenとIntel Coreの比較(価格/性能/相性)
- それぞれのメリット・デメリット
- どちらを選べばいいか、選び方について
用途別おすすめのCPUは「こちら」の記事をご覧ください。
AMD Ryzen と Intel Core i の比較

まずは価格面、処理性能面、ゲーム性能、消費電力、販売数について Ryzen と Core i について簡単に比較した結果が以下の表です。
AMD Ryzen | Intel Core i | |
価格面 | Intelより安い製品が多い | AMDより高め |
処理性能面 | マルチコア性能が優れている 効率的に処理ができる | マルチタスクがAMDより苦手 |
ゲーム性能 | 同等 | 同等 |
消費電力 | Intelよりも下がるモデルが多い | AMDより高いモデルが多い |
シェア率(2025) | 43.7% | 56.3% |
それぞれの項目について詳しく解説していきます
価格面での比較
価格については若干ですが、Ryzen の方が安価な傾向にあります。
ただし、Intelの13、14世代のデスクトップ用CPUの不具合があり、その時はRyzen需要が高まり一時的に通常価格よりも高価になりました。
AMDが安価な理由としては、半導体の製造を外部の大手業者に委託してコストを削減していることが挙げられます。
対して、Intelは自社生産をしているためAMDよりも価格が高くなっています。
処理性能面での比較
全体的には Ryzen の方が処理性能面では有利です。
処理性能の比較は、マルチスレッド性能とシングルスレッド性能を見てきます。
『マルチスレッド性能』
動画のエンコードなどの重い作業や複数の作業を並行して行う時に関わる性能
『シングルスレッド性能』
ブラウジングなどの軽い作業をいかに早くこなすかということに関わる性能
シングルスレッド性能では、 Ryzen も Core i も差は小さいのですが、マルチスレッド性能では Ryzen の方が優れていると言われています。
複数のタスク処理に優れたRyzenは以下の用途に適しています。
- プログラミング用途
- 動画制作
- グラフィック制作
- 科学技術計算
ゲーム性能での比較
ゲーム性能に関しては、IntelもAMDもあまり変わりません。
そのため、どちらのCPUを搭載したゲーミングPCを選んでも問題ないです。
ただし、AMDには「3Dシリーズ」があり、こちらは非常にコスパが良くIntelでこのコスパを誇るCPUはないため、現況コスパで選ぶならAMD3Dシリーズがおすすめです。
消費電力での比較
消費電力の面ではIntelよりもAMDのほうが抑えられることが多いです。
Intelでは新しくCore Ultraが販売され、消費電力も改善されましたが、ワットパフォーマンスに関してはAMDに軍配があがります。
Intelはシングルコアに優れているため、アプリを起動させた時の消費電力が高くなりますが、AMDはコア全体を使用して消費電力を抑えることができています。
ランニングコストを抑えたい人はAMDを選ぶと良いでしょう。
ただし、パソコンの性能が高くなるにつれ消費電力はあがることは覚えておきましょう。
シェア率での比較
2025年のCPU市場のシェア率はAMDが43.7%、Intelが56.3%です。
未だIntelが優勢なものの、AMDの躍進が止まらない状況です。
理由としては、AMDの3Dシリーズが人気なこととIntelの第13世代や第14世代CPUで発生したCPUの劣化問題が考えられます。
今後はAMDの躍進を止めるような性能の良いCPUやコスパの良いCPUをIntelが出すかどうかが楽しみです。
AMD Ryzen のメリット・デメリットと選ぶべき人

Ryzen のメリットはコストパフォーマンスに優れているというところです。
ただし、相性という点においては、ソフトによって正常に動作しない懸念が完全に拭えないのがデメリットです。
これらを踏まえ、以下のような人は Ryzen を選ぶほうが満足感が得られる可能性が高いです。
- PC を何のために使うか目的がはっきりしている人
- 価格を抑えた PC が欲しいライトユーザー
RyzenはPCを何のために使うか目的がはっきりしている人におすすめ
PC を使う目的がはっきりしている場合は、必然的に必要なソフトも決まっていますよね。
例えば、セカンド PC やサブ機などは、用途がはっきりしている場合が多いのではないでしょうか。
ソフトが、Ryzen で問題なく動作することが事前に確認できれば、Ryzen を選ぶ方が安価で処理性能が高いためおすすめです。
Ryzenは価格を抑えたPCが欲しいライトユーザーにおすすめ
繰り返しになりますが、 Ryzen の方がコストパフォーマンスが優れています。
「なるべく安く自作パソコンを組み立てたい」、「なるべく価格を抑えた PC が欲しい」といった場合は、CPU は Ryzen のものがおすすめです。
ただし、ゲームをする可能性があったり、特殊な用途があったりする場合は、次に紹介する Core i の方が安心ではあります。
Ryzenの相性問題について
Ryzenは発売した頃に「ゲームやクリエイターアプリと相性が悪い」ことがあり、それが今でも尾を引いて「CPUにAMD Ryzenを選んでいいのか?」と疑問視する声が未だにあります。
ただし、このことに関してはもう過去のことで、現在では特に相性に関する問題は発生していないので安心して選んで大丈夫です。
広告
Intel Core i のメリット・デメリットと選ぶべき人

Core i の最もなメリットは、ゲームを含めてあらゆるソフトが正常に動作する安心感と信頼性がある点です。
ただし、コストパフォーマンスという点においては、Ryzen よりも若干劣るのがデメリットです。
これらを踏まえ、以下のような人は Core i を選ぶほうが満足感が得られる可能性が高いです。
- ゲーミング PC として活用した人
- プロ仕様のソフトまでマルチに使えるPCを求めている人
Core iはゲーミング PC として活用したい人におすすめ
ゲームを主な目的とする場合は、やはりゲーミング性能が高い Intelを選ぶべきです。
ただ、Core i3 はゲームを行うには CPU の性能として十分とは言い難いため、Core i5 以上を選択することをおすすめします。
Core iはプロ仕様のソフトまでマルチに使えるPCを求めている人におすすめ
今後の PC の活用の幅についてまだ定まっていない人は Core i を選んでおく方が安牌です。
「とりあえず最初の一台」として PC を購入する場合は、今後幅広く使う可能性があるので、 Core i を選んだほうが後々後悔することになる可能性は低いかもしれません。
Intel CPUの種類について
最近ではRyzenのCPUも人気ですが、CPU 業界を最先端で牽引してきたのは間違いなくIntel。
そんなIntelの主なCPUは以下の通りです。
- core i
- celeron
- pentium
core i
Intelの主力ブランドであるcore iシリーズには、
- core i3
- core i5
- core i7
- core i9
があります。
数字が大きくなるほど、コア数も増え、クロック周波数も高くなります。
現在1番スペックの高い製品は「core i9」であり、性能が高い分値段も高価です。
しかし、高スペックなPCが欲しいという方は、処理能力を考えて、最低でも「core i7」を選んでおくのがベターです。
celeron(セレロン)
celeronは、お手軽な価格のCPUが欲しいという方向けの製品です。
1万円以下で購入することができ、重い動作処理は得意とはしませんが、家庭用にネットを見たり、メールをしたりする用途であれば十分ストレスなく使用することができます。
pentium(ペンティアム)
こちらは先ほど解説したceleronの上位モデルとなっています。
よって、性能もcore iシリーズには劣りますが、celeronよりも充実したスペックとなっています。
価格もceleronより少々値段は上がりますが、ネット閲覧以外で事務作業などを行う際には、こちらのpentiumを採用することをおすすめします。
ちなみに他にも『Atom CPU』などありますがほとんどみないので省略です。
AMD RyzenとIntel Core i まとめ
この記事では《『CPUの違いをガッツリ解説』AMD RyzenとIntel Coreはどちらを選ぶべきか【比較】》についてまとめてきました。
CPU 市場を二強で争う AMD Ryzen と Intel Core i について解説してきましたが、サクッとまとめると、
AMD Ryzen のメリットは、コストパフォーマンスが優れているということに対して、Intel Core i のメリットは、ゲームを含め幅広い用途で活用できるという点です。
Ryzen のデメリットであった相性面については、Ryzen が普及したことによって、今後のアップデートで改善されていく可能性が非常に高いです 。
また、Intel も近年は価格を抑えてきているので、Ryzen に遅れをとっていたコストパフォーマンスの面も徐々に差がなくなりつつあります。 どちらも今後が注目です。
目的や用途によって、自分に合った CPU を探してみてくださいね。


